知る楽しみ。

週末、初めてトレランクリニックに参加してきた。
2012年10月に熊野古道古辺路で行われたトレランアカデミーの報告会。
高野山をスタートし2泊3日で熊野本宮大社をめざすというもの。
ゲストは鏑木さん・横山さん・松長さん
スライドを使って、写真のエピソードなどをそれぞれお話してくれる。
アスリート3名と一緒になって役場の方、スポンサー、村長さんがどうやって開催・運営したかを教えてくださる。
この報告会もまた、プロとスポンサー自治体がつくりあげてるのがわかった。

色んな繋がりがきっかけでふとランを始め、トレランと出会い
おっかなびっくりレースに出たりしてみた。
だけど、トレランて?ってことも私はよく知らずにいたんだな〜

まだまだ知名度の低いスポーツのレースを開催するにあたってどう理解をしてもらうか。
どうしても繋げないコースに頭を悩ませた時に、地元のMTBの方が自分が使ってる道がありますよと教えてくれて
繋いだ道もあったという。
私の中では、大台ケ原HCの温かさを思い出した。
古辺路のアカデミーだけでなく、伊豆で行われたトレジャーニの写真にはかなり魅かれてしまった。
日本にはまだまだ行ってみたいところがいっぱいあるんだな。
ロードバイクに乗り始めて、100kmをようよく自力で走れるようになったころもそんなことを思ったな。

日曜日。
県庁集合でトレイルにむかう予定が数日前のメールで春日大社集合し正式参拝、講話を拝聴してスタートとなった。
こんなところにも色んな大人の事情が見え隠れ。
当日スケジュールでも自治体と主催者と社の、どこまで主導権をにぎるか譲るか 
というビミョウな空気をハタでながめてみる。
とはいえ、わかりやすい関西気質はウィットに富んでいていい(笑)

お腹空いてきたな〜っと、時間も押してきて、檜皮の寄付のお願いを忘れることはなく講話は終了。
慌てて15分もしないうちにスタート!!
おっとー!暑いのにサングラスもキャップも忘れて、いらんのにシェルがリュックにはいってる(笑)

若草山にいくと、シカせんべい飛ばし大会やってる(笑)ルールはわからんけど。
鹿せんべい〜にっぽんじんなら誰でも知っている〜♪って ゆる〜い歌が流れる中・・

私たちもスタッフの方たちにならって、股関節・上半身・足首ストレッチ。
若草山の眺めのいい斜面でプロそれぞれのレク。

登りのアドバイス
ゆるい斜面は地面にやさしく地面と自身と対話しながら進んで。キツイ傾斜は凧に張り付いて糸でひっぱられる感じ。

下りのアドバイス
足首はつま先立ちしているときが一番テンションがかかって故障しにくい。足首のねん挫を防げる走り方なんだそう。
鏑木さんはコーナーの下り方は最終的には直線的に下るという。
対して、横山さんは長距離を走りぬくために、道に対して身体を正面に。
コーナーにむかって小幅で、そのかわりにピッチを上げる。
横山さんが大きなケガで手術を決断して復帰後走ったレースをTVでみていただけにひびいた。
鏑木さんの走り方は、ベースのしっかりあるトップランナーの走り方ですぐに誰でもができないような気がした。
横山さんのアドバイスは私でも参考になると思った。

春日山周遊道路へ。ゆるい登り下り。
先週のアスファルトのランで痛めた右足甲の痛さが和らいだかわりにかばった足首に痛みが出ていたので様子をみながら。
速い人は松永さんや横山さんとどんどん走っていく。
気づくと、目の前に鏑木さんが。真後ろにピタッとついて足元を観察。かかとつけないんやね。
ほらっ!あの辺の木々の感じがイイよねーなんて話しかけてくれる。
下りになると、さっと走り方を変えてあっという間にいっちゃいます。
コケないようにと気をつけながら走ってると、ショップ店員で私もお世話になったシオミさんが傍で走ってくださる。
私は下りってコケてばっかりなんですよ。下りは苦手ですか?・・じっと考えてみる・・
嫌いじゃないのに苦手です(笑)

首切地蔵を過ぎて、洞窟の石仏の前に出る。春日山原生林。サイの角のような枝の突き出した大木。素晴らしい景色。
コケが生え滑りそうな丸石の石畳の下りへ。
痛めた足に体重をかけないように、力を抜くステップ。
これまでやりたくてもできなかったステップなのに、ひょんなことからできた!面白い発見!
調子乗ってコケないようにだけ注意して。
舗装路にでるとなっちゃんともおしゃべりしながら。ハーフにフルに毎週のようにマラソンに出場のなっちゃん
レース入れ過ぎて、走るのが楽しくなくなっちゃったって。
それでも、レースが練習になってるから鯖は大丈夫だよ。走ってない私はマジでヤバいって。
チェロさんは自転車やってるから走れるんだね〜って
そう?私ってすごい?なーんて話してると・・うしろで聞いてた方が・・
よっしゃーじゃースプリントやー!!!!って!
そんじゃま!やりましょかー!!!砂利道のゆるい登り。足の許すかぎりのとこまでめいっぱいダーッシュ!!
面白かった♪
他のトップランナーたちも、プロとのスプリントを楽しんでいたそうです♪

結局、12-3km程?もーちょっと走りたいくらいの気持ちのイイ感じで終了。
お昼ご飯におかゆを頂いて。質問タイム。
下りで目がかすむときはどうすればいいか?の質問。そんな経験は私みたいな初心者だけだと思ってた。
MTBでもそうだけど、いつもそんな時は羊羹でもカステラでも一口食べるようにしてた。
そしたら、鏑木さんが意外にも同じことをおっしゃった。下りのエネルギー消耗はスゴイから長い下りとわかっていれば
その前にしっかり補給することだって。

UTMFへのそれぞれの本音とか。貴重なお話もお聞きして。
私の想いは伊豆に向かいはじめて。カリカリ・ガツガツなこれまでを、ふっと自然に忘れて。
モチベーションをなくした状態としか思っていなかった最近の気持ちも、見方を変えたらいいだけかも。

帰り道、迎えにきてくれた旦那とまったりプリンを頂きながら、贅沢な一日をもう一度振り返る。
帰ってから、足が腫れることもなく、痛みはあるもののひどくはなっていない様子。
いっぱい身体と心に相談してみようと思う。